明日の法要に備えて、祖父と庭の池の掃除をした。
いや、祖父が庭の池の掃除をしているのを見ていた。
庭の池といっても狭い。水溜りのような池に鯉が数匹泳いでいる。
この鯉が産卵し、一面泡だらけになっていた。
祖父の指差す方を見ると、猫が捕まえた鯉を池の外に出し、卵の入った腹を食いちぎっている。
祖父はあわてて猫を追い払い、水をバケツに鯉を入れた。
バケツの中で鯉はハネている。まだ生きていたのだ。
が、次第に動きは鈍くなり、そのうち動かなくなった。
祖母がそのバケツを持ち、土の中に埋めに行った。
猫に食われる鯉を目の当たりにした。
バケツの中で弱っていく鯉を何もできずに見ていた。
生命をめぐる戦いの生々しさを感じながら、お正月に余命半年を宣告され、末期ガンながらも一生懸命生きている祖父をふと思った。
不覚にも涙が流れた。
いや、祖父が庭の池の掃除をしているのを見ていた。
庭の池といっても狭い。水溜りのような池に鯉が数匹泳いでいる。
この鯉が産卵し、一面泡だらけになっていた。
祖父の指差す方を見ると、猫が捕まえた鯉を池の外に出し、卵の入った腹を食いちぎっている。
祖父はあわてて猫を追い払い、水をバケツに鯉を入れた。
バケツの中で鯉はハネている。まだ生きていたのだ。
が、次第に動きは鈍くなり、そのうち動かなくなった。
祖母がそのバケツを持ち、土の中に埋めに行った。
猫に食われる鯉を目の当たりにした。
バケツの中で弱っていく鯉を何もできずに見ていた。
生命をめぐる戦いの生々しさを感じながら、お正月に余命半年を宣告され、末期ガンながらも一生懸命生きている祖父をふと思った。
不覚にも涙が流れた。
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